Pascalのなかの文法のいろいろな事柄のなかで、式と文が最も重要な概念とい
えます。文は「〜を実行せよ!」という計算機に対する命令であり実行
結果は変数の値の変化や(画面などの)入出力装置の状態の変化として得
ることができます.一方、式は、計算結果は式の値(value)として得るわ
けです。
代入文などが文の典型的なもので、1+1が式
の典型的なものです。
式は演算子により結合されることにより更に大きな式を構成します。たとえば、 (1+2)*3では次のようになります:
1と2が式であり、それが、+という演算子により、 1+2という式が構成されます。そして更にこの式と3が、*という 演算子により、(1+2)*3という式を構成しているわけです。
式と式を演算子で自由自在に何らの制限なく結合できるわけではありません。 演算子が結ぶことができる式には、それが表現する型(データの種類)により制 限があります。ある演算子は、整数型の式だけを結合することができたり、ま た別の演算子は、実数型の式だけしか結合できなかったりします。この点に注 意して、以下で紹介する演算子の説明を読んでください。