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君と僕の自転車

イタリアでは, 特に新しい自転車を買った場合は, 盗まれないように気をつけなければならないと言われた。 それでかどうかは知らないが, 自転車がばかでっかい鎖で近くの電柱にくくりつけられているのを良く見た。 君の自転車は僕の自転車ということなのだろうか。

しかし題名はそんな理由でつけたのではない。 日本でだって自転車の盗難事故は多い。二人乗りである。 それを言うなら日本でも二人乗りは多いではないかというかもしれないが, その場合後のサドルに乗るのが普通である。 しかし, イタリアではそういう二人乗りを見かけることはあまりない。 何と前に乗せるのである。

[説明図](2698bytes)

大抵がカップルの二人乗りなので, じろじろと観察するわけにはいかなかったのだが, それでもたまに見ていると, ハンドルの下と後輪の上を結ぶ真っ直なパイプがあるような自転車ではその棒の上に, そういう棒がない場合には, 何とハンドルの上に乗っているのである! 当然向き合うような座り方になるので, 信号待ちの間にキスをしている光景なんかが, あちこちで見られた。 日本でこういう乗り方をしたら, あっという間にパトカーのお姉ちゃんに怒られるに違いない。 朗らかなイタリアならではの乗り方だろうか。

因みに Padova 市内にはよく道路に段がある。 大学の構内なんかで良く見られるようなものだが, 鉄が埋め込まれているのではなく, 帯状に 5 cm くらいの丘がある感じだ。こうすることで車の速度を押さえているらしい。 (勿論市内の多くの道は昔ながらの石で出来た道なのでそういう物を作るわけには行かないが, 石の道は大抵細いので, わざわざそういうものを作らなくてもスピードを出す人はいない。) が, スピードが遅いということは必ずしも安全運転を意味するわけではなく, その分無茶な曲がり方をする人が多かったりする。

危いと言えば, イタリアでは夜ともなれば裏通りにずらずらと車が駐車してある。 とあるイタリア人に日本では車庫証明がいるのだと言うと, そういうものをどうやって証明するのかと聞かれた。 つまりこっちでは家族の単位が大きいので, 車庫が二重になっているのをチェックするのは事実上不可能みたいな感じらしい。 無論 Padova にはそれなりに駐車場はあるし, たとえ外からは見えなくても地下や中庭に車を止めるスペースがある場合も多いようだ。 が, 狭い通りにずらっと並んだ車を見ると, なんかイタリアだなあと思ってしまうのであった。

車と言えばイタリアでは車の税金は排気量に依存するので、がたいはでかくても排気量は小さい車が多いらしい。 Padova fiere に行ったときにバイクの展示もあったのだが、いかにも 200cc くらいありそうなバイクの排気量が 50cc だったりして面白かった。 イタリアでは 14 歳以上だと 50cc のバイクには免許なしで乗れるので、それも影響しているのかもしれない。


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