ステップ1

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Pascalのプログラムの作成・実行は次のようなステップから成ります。
  1. Pascalのプログラムを書いたテキストファイルをエディタ(例えばMule)でつくる。
  2. コンパイラで実行可能ファイルに変換する。
  3. 実行可能ファイルを実行する。
この3ステップを理解するために、とっても簡単なプログラムをつくってみて、 それを実行することからはじめてみましょう。

一番簡単なものとして、


program ohayo(input,output); begin writeln('Ohayo gozaimasu.') end.


というプログラムを実行してみることとします。
  1. プログラムを書いたテキストファイルを作成する。 Muleなどのエディターを用いて上の4行を入力します。 セミコロン一つたりとも間違えないでください。 間違えそうなウッカリ者は、 マウスによるカットアンドペースト で入力してください。 とりあえずファイルの名前はohayo.pとしてください。
    sino% mule ohayo.p  ←ミュールの起動
        ミュールでの作業
        (1)上の4行を忠実に入力する。
        (2)「Control-x Control-s」のコマンドで
          入力をファイルに書き込む。
        (3)ミュールを終了する。
    sino%
    
    これで、プログラムのテキストファイル(略してプログラムテキスト)が できあがりました。 (注意)Pascalのプログラムテキストのファイル名は必ず「.p」で終るようにし てください。例えば
    ohayo.p
    goodbye.p
    sum.p
    
    といった名前がよいわけです。
  2. さて、プログラムテキストができあがったことを確認したければ、 つぎの操作をしましょう。
    sino% ls           ←ファイルohayo.pの存在確認。
    %backup%~     RMAIL~        ohayo.p~      myrecord.doc  sample.p
    Mail          doc           mail-1        nisizaki      test.doc
    RMAIL         ohayo.p       myfirst.doc   public_html   
    (出力のなかに、hello.pという名前があればファイルが存在しています。)
    sino% cat ohayo.p             ←ファイルhello.pの内容の画面表示。
    program ohayo(input,output);  ←このように
    begin                         ←ファイルの内容が
            writeln('Ohayo gozaimasu.')←表示されます。
    end.                          ←
    sino%
    
  3. さて、いよいよコンパイルです。コンパイルとは、Pascalのプログラムテ キストを実行可能な機械語の詰ったのファイルに変換する作業のことで、プロ グラムを実行するのに不可欠な作業です。実際に何をすればいいのかと いうと、pcというコマンドを実行すればよいのです。 このコマンドは、
    pc   〜.p
    
    と入力すればよいのです。 「〜.p」 というのはPascalのプログラムテキストのファイル名です。 今回の場合、ファイル名は、ohayo.pなので、
    sino% pc ohayo.p
    sino% 
    
    打ち間違いなどがなければ、上のように、 コマンドからの出力はありません。 エラーを利用者にしらせる出力がでてきます。 (出力例) エラーが出力されたら、もう一度プログラムのテキストファイルの内容を チェックしてください。
  4. エラーが表示されなければ、実行可能ファイルが生成されているはずです。 プログラムテキストが
    「〜.p」
    という名前ならば、生成される実行可能ファイルの名前は、
    「〜」
    です。今回は、「ohayo」という名前の実行可能ファイルができています。 それを実行してみましょう。
    sino% ohayo
    Ohayo gozaimasu.
    sino%
    
    というような実行結果になり、無事、成功しました!

【練習】 プログラムの作成は期待通りの計算をしてくれるプログラムを作るのが 目的です。しかし実際に一番時間がかかるのはプログラムの間違い(バグ)を 見つける作業です。ここでは、バグを故意にプログラムにしこませて、 どんなコンパイルエラーが生じるか、観察してみましょう。

  1. プログラムの最後のピリオドをとってコンパイルしてみましょう。 コンパイラはどんなエラーを出すでしょう?
  2. つぎ、プログラムの最後のピリオドをもとに戻して、好きな場所の丸かっこ「)」を 一つとってみてください。どうなりますか?

エラーメッセージは英語で出力されます。そして、いろいろと「わけのわからない」 ものも含まれています。重要なことは、わかる範囲で最大限に情報を収集し、 「人間様」もちょっとは頭をつかうということです。


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