モンテカルロ法による積分について

もどる
モンテカルロ法とは、「数学的問題を計算機で処理するときに乱数を用いる方法」 のことで、コンピューターによるシミュレーション手法の一つです。ここで、 乱数とは、一定の範囲から選ばれた規則性のない数の列のことで、サイコロの を振って出た目を並べたものなどが、典型的な乱数といえます。 次に積分の計算に乱数を用いる方法を説明します。まず、関数 f が与えられ たとします。ここでは説明を簡単にするために、この関数は、
f:[0,1]→[0,1];         但し、[0,1]は実数上の0と1との閉区間
であるとして、今、[0,1]上の定積分を行うこととします。
定積分の値は上の図の灰色の部分の面積を求めればよいわけです。

さて、つぎに乱数を用いて、[0,1]×[0,1]の正方形のなかに、特に 規則性なく、かたよりなく点を打っていったとして…

この点が灰色の部分に命中し確率を考えます。この確率は、 つぎのような関係式を満すはずです:
      灰色の所の面積
--------------------------  =   灰色の部分に命中する確率
[0,1]×[0,1]の正方形の面積

すなわち、
灰色の所の面積 = (灰色の部分に命中する確率)([0,1]×[0,1]の正方形の面積)
               = 灰色の部分に命中する確率
プログラムでは、計算機をもちいて何万回か正方形の中に規則性なくかたよりなく 点を打つ実験をおこなって、灰色の部分に命中する確率をもとめるのです。 そして、乱数をもちいるのはどこかというと、 「規則性なくかたよりなく点を打つ」というところです。 (作成中)
もどる