セミナー
セミナー紹介:
(1)卒業研究(学部4年生)
卒業研究(学部4年生)では、輪講を通して、これまでに学んだ諸概念を応用しながら専門的且つ魅力的な事柄について学んでいきます。
また、プレゼンテーション能力を高めることも目的ですので、より良い発表とは何か、ということを十分に考えて欲しいと思います。
当然ですが、発表にあたり「十分すぎる」予習が必要です。沢山勉強しすぎて、大いに思考しすぎてください。
予め知っていて欲しい事柄ですが、数学・情報数理学コースの授業名で言えば、
「微積分学続論
IとII」、「位相空間論」、「現代解析
IとII」になるでしょう。
特にLebesgue積分論の基本は、セミナー開始前に必ず復習しておいてください。
勉強していきたい内容の例:
(i)
Schwartz超関数の諸性質と諸問題への応用。
(ii) 種々の偏微分方程式の基本的性質。
(iii)
重要な関数空間の基本的性質。
テキストの例:
(i)
垣田「シュワルツ超関数入門」日本評論社
(ii) ブレジス「関数解析」産業図書
(iii)
ヨスト「ポストモダン解析学」シュプリンガー
(iv) Folland, Real Analysis 2nd. edit.,
Wiley
(v) 儀我 儀我「非線形偏微分方程」共立出版
(vi)
堤「偏微分方程式論」培風館
(vii) Evans, PDEs; 2nd Edit., AMS.
(viii) Grafakos,
Classical Fourier Anal.; 2nd Edit., Springer.
(ix)
ウラジミロフ「応用偏微分方程式」(絶版)
(x)
モーガン「石けん膜の数理解析」共立出版
セミナー開始前に知っておいて欲しい事柄:
(i)
普遍(教養)で学んだ微分積分学と線型代数学
(ii)
Lebesgue積分(可測空間、測度、可測関数、積分の定義、優収束定理、Fubiniの定理)
(iii)
関数解析学(ノルム、Banach空間、有界線型作用素、Hilbert空間特に$L^2$空間、正規直交系)
(2)修士セミナー
修士セミナーでは、「オリジナルの結果を修士論文に載せること」を大きな(かつ難儀な)目標とします。
修士2年間は、あっ・・・という間です。がむしゃらに、どっぷり勉強していかないと、何のために来たのかわからない2年間になるでしょう。
とにかく、修行僧のようになってほしいと思います。(但し、本物の修行僧がどういうものかは知りません。)
最初の1年間は、一つの分野の基本をしっかり固めることを目標とします。結果的には有用な学術書を(借りている本でなければ)ボロボロになるまで読んでいくことになるでしょう。
聞く方(佐々木)は、何も知らないふり(たまに本当に知らない)をします。そういう相手に「ここはよく分からなかったのですが、どう証明するのですか?」などと聞くのはシュールです。
勉強していきたい内容の例:
(i)
種々の非線型偏微分方程式の諸性質。
(ii)
重要な関数空間の諸性質。
テキストの例:
(i) Cazenave, Semilinear
Schroedinger Eq.s, AMS.
(ii) Georgiev, Semilinear Hyperbolic; Eq.s 2nd
Edit., MSJ.
(iii) Linares Ponce, Intro. To Nonlinear Dispersive Eq.s,
Springer.
(iv) Sulem Sulem, The Nonlinear Schrodinger Eq.s,
Springer.
(v) Tao, Nonlinear Dispersive Eq.s,
AMS.
(vi) Hayashi Kaikina Naumkin Shishmarev, Asym.s for
Dissipative Nonlinear Eq.s, Springer.
(vii) Shatah Struwe, Geometric
Wave Eq.s, AMS.
(Viii) Adams Fournier, Sobolev Sp.s; 2nd Edit., Academic
Press.
(ix) Grafakos, Modern Fourier Anal.; 2nd Edit.,
Springer.
(x) Gilbarg Trudinger, Elliptic Partial
Differential Equations of Second Order, Springer.