21世紀の精神異常者 21st Century Schizoidman
クリムゾンのアルバムの中で私が最初に聞いたアルバムである。ちなみにクリムゾンの1stアルバムだが。俺が高校1年の春であった。(当時は金がなくて買えなかったんで人に貸してもらったLPだが) ジャケットの絵は以前から知っていたのだが、あの強烈な印象を与えるジャケをはるかに上回る内容のレコードであった。(CDではない)
冒頭インダストリアルノイズが低いレベルで数秒流れ、一瞬の沈黙の後に爆音の如きテーマが噴出する。(A−1 21世紀の精神異常者)なんたるヴァイオレンス! なんたる衝撃! なんたる大音量(あ これは俺のせいか)!
参りました と俺は頭を下げたね 実際。ラウドネス、VOW WOW、フラットバッカーといわゆるジャパメタ(Japanese Heavy Metal)を聞いてきた俺もたいていのヘヴィーなサウンド(ちとレトロだな) には慣れっこであったが、これには参りました。凶悪だねえ。 と思う間もなく一転フルートの美しいハーモニーが・・(A−2 風に語りて) ・・屈服しました。美しい・・・・クラシックとジャズの美しいところを融合させた逸品なのである! そして(A−3 エピタフ) 絶望だ! ああ混沌は我が墓碑銘なのだよ・・ とすでにA面の終わりには抜け出すことのないクリムゾン世界に踏み出していた俺であった。
B面 1曲目は妖しくも美しい ムーンチャイルド・・・とおや? トライアングルのあと理解不能(当時) なインプロが延々続く なんだなんだと思っていると突如メロトロンの荘厳な響きで名曲「クリムゾンキングの宮殿」が幕を開ける。すでにクリムゾンのリリカルサウンドの虜となった俺は涙、涙で恍惚のまま最後のときを迎えるのであった・・・。
この当時、クラスには音楽の話ができるやつはほとんどいなかったんで、町の楽器屋の店員や、そこで知り合った違う学校の友人と毎日遊んでたように思う。いかんせんおれの趣味はそのころから70年代だったので知り合いも年上やらおっさんばかりであった。今でも高校の同級会なんかは参加しないもんなあ・・
今もこのアルバムを聞く度、初めて聞いたときの衝撃の残滓みたいなのが蘇ってくる。俺の音楽の根幹をなし、以後の人生の方向を多少なりとも変えてしまった作品であることに疑いの余地はない。 まさに孫の代まで伝えたいアルバムである。
俺が死んだら絶対に棺桶に入れておいて欲しいアルバムである。そして高1の時俺にこのアルバムを貸してくれた柿崎君に感謝する。
音楽 index に戻る