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「argument」という単語が二つ
の異なる意味を持つようになった経緯を追ってみるのは、結構興味深いことであ
る。一つは数学での意味であり、もう一つは日常使われている英語での意味であ
る。Oxford English Dictionary
によると、この単語は `to make
clear, prove' (`明確にする、証明する') という意味のラテン語から来て
いるということだ。その結果、一方では「証明として与えられる証拠」から「与
えられた情報」という意味になり、それが Lisp での意味の方に派生していった。
しかし、もう一方では「他人が主張するのと対立するような主張をする」という
意味に派生し、それが議論することを表わす単語の意味になっていった。(ここ
でこの英単語が同時に二つの異なる定義を持っていることに注意しよう。これに
対して Emacs Lisp では、シンボルは同時に二つの関数定義を持つことは出来な
い。)
実際は、アトムに要素を cons
してドット対を作ることも出
来る。が、ドット対のことはここでは説明しない。これについては次を参照せよ。
section `Dotted Pair Notation' in The GNU Emacs Lisp Reference Manual.